2014年5月5日月曜日

関東の独立

関東の独立といえば平将門ですが、関東には将門の伝説が多く、東北は義経になります。武家は上杉にしても北条にしても、徳川にしても将門を大切にしている節があります。


NHKの大河ドラマは昔はVTRのテープを使いまわしているため残っていません。奇跡的に発見された一番古いものが、奇しくも一番古い時代をあつかっていた将門でした。


加藤豪主演のさわやかな将門ですが、坂東武者という言葉がくりかえし出てきます。


将門は京都の朝廷から派遣された国司を追い出し、「公は去った。民の世界がやってきた」と宣言します。


東北の歴史をみると朝廷の命令で関東の武士が東北を侵略していく歴史となっていますが、もともと記紀を読んでもほとんど九州と西日本で関東圏は入ってきません。


さらに東北となるともとからいた首長は鬼となってしまいます。


ドラマでも京都に派遣された将門が差別されるシーンが出てきますが、京都の命令で東北に侵攻するという微妙な位置に関東武者はいます。
 


南北朝時代は分裂した朝廷の一翼を東北は担い、また義経に見られるように武家の頭目をかついで常に独立の夢、千年王国の夢が奥州藤原氏などにみられるのですが、最終的に藤原氏は頼朝にいいがかりをつけられて滅ぼされてしまいます。


しかし朝廷に反逆した将門は祀られ、戦国大名や徳川幕府も将門を重んじていた節がみられます。


坂東という土地は、武家にとって特別な意味合いがあったようです。

ちなみに江戸総鎮守の神田明神は将門を祀っていたのですが明治期に副次的な位置に追いやれれ、上記の大河ドラマをきっかけに再び祀りなおされたといいます。

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