2014年5月5日月曜日

ゆるキャラは妖怪か:歴史の断絶をうめるゆるキャラたち

 「ひこにゃん」のネーミングを、「ぴかちゅう」のパクリではないかといったら、キレた人が「あれは猫だからいいんだ!」といいました。普段温厚な人なのですが、猫好きの愛情にはびっくりします。

ひこちゅう

私も猫をたくさん飼いましたし、どこからともなくあらわれた野良猫に時折エサを投げ与えたりもしますが、それほど特定の動物への思い入れはございません。

野良猫




 妖怪を調べている人が、「ほとんど駄洒落の世界」っていってました。ゆるキャラもだじゃれみたいな名前が多く、もともとの地名の由来とは別に、地名の音と特産物などと語呂合わせをしている例も多い。
 地名も意味がわからなくなったものも多いのですが、日本独特の国字といわれる漢字には地名がよくみられます。
 地名は文化の一つでもあり、文京区などは地名改正の際に区役所が焼き打ちされたという事件がありました。
 もともとの由来抜きに、音の語呂あわせで決めてしまっていいかということですが、ここらへんにゆるキャラの設定の問題がある。
 キティにご当地の産物や建築を合体させたのが多いですが、最大公約数で猫にくっつけちゃえばいいや、というのはまわりに受けることを配慮して鋭さがなくなってしまっています。
 ユーチューブもペット動画を挙げたくてはじまったといいますが、猫などアクセスが多いです。 ご当地キャラの問題はその土地に凝縮させるべきものを一般受けを狙って拡散させてしまったことにあるのではないか。
 特にその土地の民話・神話とも、神社や既存の祭礼とも、そのまま神仏を使っている例を除いて関連がない。それに昔のものを現代に持ってくるときの工夫もない。
 歴史と切断されたゆるキャラは、歴史をどう現代に持ってくるかという問題提起をしている。

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