豊島区のお稲荷さんMAP |
「江戸名物、伊勢屋、稲荷に犬の糞」
稲荷神社の西の総本山は伏見神社といいますが、東は王子稲荷といいます。
その王子稲荷では、大晦日に狐行列の行事があります。
これは全員着物を着て、靴は履いてはならず、顔に面をかぶるか狐のメイクをしなければ行列に参加することは許されません。 結構な数が集まり、装束稲荷神社で「装束を改め」て、高架下をくぐり向こう側の王子稲荷神社まで行列が渡るのです。 外国人の参加者もいます。
ではタヌキはどうなのでしょうか?タヌキの神社とは聞いたことがありません。タヌキに化かされたという伝説は狐とともに昭和初期まで受け継がれているようですが、神社に祀られているとはあまり聞いたことがありません。
昭和天皇が歌に詠んだことで大ヒットしたという信楽焼きのタヌキは、創始者が月夜にタヌキが腹づつみを打つので不思議に思って研究し、開発したと伝えられています。
麻布たぬき煎餅 |
麻布狸(まみ)穴町という名前があり、たぬき煎餅、狸穴公園のある麻布でさえ、神社はありません。
妖怪として人を化かした、石を降らせたなどという話はよく聞きます。
ところが豊島区史を読んでいて、たぬきの神社を発見しました。場所は区内最古の建造物である鬼子母神の境内とあります。
「鬼子母神門前の肴屋の栄吉が狸を殺して祟られた。鷺明神の裏に祠を作って祀ると大繁盛し名物となったが、翌年寺社奉行の命によって取壊された。今の鬼子母神堂の西参道あたりに祀られていたという。(豊島の民話「神様になった狸」)」
西参道あたりに行ってみましたが、跡形もありません。魚屋に祟ったとあるので、魚屋が今もあればよいのですが、聞きそびれました。というより、誰に聞けばいいのでしょう?
鬼子母神自体は10月の日蓮上人の命日の前後の大祭のように盛況です。
しかしそこにタヌキの神社があって信仰を集めたやいなやたちまち取り壊されてしまったことを誰が知っているのでしょうか。
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